さらに粛々と

本日土曜日も自宅蟄居で粛々といいながら断続的に校正。日付がかわり午前2時過ぎ現在で350頁程度まで到達。先は見えてきたがより精密に初校としてもう一度通読しなければならないだろう。このペースでいけば出版は連休後くらいになるのか(などと翻訳が遅れに遅れておいて実に身勝手な妄想だ)。ちなみにタイトルは原題とは違って『<死の欲動>の思想史』となって、筆者のトッドによる「日本語版への序文」が付く(先日the proofsがついに出たとメールしたら彼もほっとしていた)。まことにもって痛烈なるフロイト批判の書である。ゲラを読みながらあるいはトッドの辛辣極まりない英語を訳しながら、小生も少々転移してきたきらいもある。まあ精神分析自家中毒になりかけているので精神衛生上は悪くない。学風としてはミケル・ボルク=ヤコブセンフロイト批判の直系のあくまで実証主義的な思想史であり、多くの有益な事実や情報が満載で一読に値する・・・となにげに宣伝とか。通常こういう日は以前申し上げた散歩コースに出かけるのだが、強風のために断念。花粉のせいか目も少々痒くなる。仕方なく午後5時前に駅前の東急まで少々買い物。帰りの自宅までの菊名の坂道はそれなりの運動になって気分転換になるので、たいがい午後5時過ぎくらいの時間には散歩のときもこの坂を上るのが日課。昨日なども半袖のポロシャツで早歩きで気持ちが良かった。これからこの辺りはなかなかに圧巻の桜並木となる。日曜日も同じような粛々・蟄居系になるだろう。土曜の昼食後の一休みの時にみた大河ドラマの龍馬、なかなか良かったなあ。役者の才能と努力ということもあるが、下級武士のみすぼらしさをリアリスティックに演出する時代劇としての演出には好感を持てる。今後録画して見るか。

Tales from the Freudian Crypt: The Death Drive in Text and Context

Tales from the Freudian Crypt: The Death Drive in Text and Context

http://philosophy.lakeheadu.ca/?display=page&pageid=4

追記:ロンドンでトッドと議論しながらも友人になり、この本の翻訳を思い立ち、その相談をメールでしたら即座にアマゾンでこの本を購入し読了し、その翻訳の必要を理解して、みすずを紹介してくれたのは故村山敏勝であった。