2009-05-01から1ヶ月間の記事一覧

メールマンふたたび、いささか息切れ

8月の創刊号刊行に向けて小沢一郎的豪腕でもっていろいろとお世話になっている同人誌用の論文、5月末締め切りは守りたいとかいう律儀な心持でもって去年の10月にやったジェフリー・メールマン『革命と反復』レクチャーの活字化のために日月を使った(土はや…

理論への抵抗

あの、先日のエントリーについて誤解をまねきそうな記述をしたのでちょっと。あの晩のセミナーで「具体例」を迫った質問はかなり確信犯的なものであって、その執拗なpositiveな質問がかえって直接的に表現できないところnegativityを浮き彫りにするような効…

交差対句法的アポリアとしての未来性

すでにid:shintakさんがご自身でお書きになっているが、昨夜のセミナーは氏の最近の主要概念である系譜学的「未来性」――先週のtakashimuraさんの場合であれば「交渉」ということになるが――のさらなる「練り上げ」の機会になったようだ。金曜は昼休みと3・4時…

みみみみみ南大沢にご献本が・・・

標記のとおりの事態に。どうも大変失礼しました、Tさん@中京大学とS藤さん@筑波大学。本日手元に届いた次第で。キプリング・インド傑作選作者: ジョーゼフ・ラディヤード・キップリング,橋本槙矩出版社/メーカー: 鳳書房発売日: 2008/03/28メディア: 単行…

月末のもうひとつの試練とか

先日触れたマックネル教授のクライン論を通読し感銘。まずは冷戦構造――二極の不可能な出会いの凍結/遅延としての――と50年代の北米におけるジェンダーおよび「家庭」をめぐる言説構造のパラレルを示唆する主題は刺激的。まさに「歴史=リアル=政治」の露呈…

RWと熱唱的深夜とか

すでにid:shintakさんがご報告になっているがid:takashimuraさんのRWレクチャー@御茶ノ水に出席。久しぶりの御茶ノ水界隈、とくに医科歯科大のなんともファリックな白い巨塔的建築の威容に圧倒される。病気になっても金と権力があればまったくほかとは違う…

再び日常に

マッカネル教授(メールではそろそろジュリエットという呼びかけに)が小生のクライン論の読後感でご自身のクライン論に言及されたのでそれを読み出すことに:The Hysteric's Guide to the Future Female Subject作者: Juliet Flower MacCannell出版社/メー…

仏語的deafness

午前中は子供の授業参観。1年坊主はなかなかorganiseされていて担任のサトウ先生に頭が下がる。わが子のパフォーマンスとしてはオヤジの資質がやはり継承されていて、おしゃべり、自意識過剰、律儀などが顕著だが、まあまあまともにやっていて安心したり。し…

火曜の読み原稿がどうにか

火曜のディスカッサント@駒場用の読み原稿を朝から晩にかけてどうにか書き上げる。ともかく非常に洗練されたラカン的な読解に真正面から反応などできないので――当日は腹先生をはじめラカンのエクスパートがいらっしゃるだろうから――小生としてはthe subject…

少年野球でもブロックサイン

火曜日のお仕事の準備があまり進まぬのにカミさんが疲労気味なので子供が最近入った少年野球チームの試合に子供を連れて行きその試合を観戦することに。入ったチームが勝ちに「こだわる」――むかし石川淳がこの言葉は否定形で使用するのがただしく(つまらぬ…

久しぶりにクライン

Anne Juranville 教授のラカン的な精密極まりない読解にクライン的視点から応答するために先日ふれた論文を再読。むかし読んだときよりも理論的な「粗」が目に付くが、まあ行間は読むことはできるのでどうにか利用可能だろう。ロンドンで読んだテクストは初…

femininity=violence=meaning

表題の線(femininity=violence=meaning)でクラインとウルフとの非クリステヴァ的な間テクスト性(この概念そのものはクリステヴァが提唱したわけだが)についていささかのことを語るためにクラインの1928年のエッセイ 'The Early Stages of the Oedipus Co…

ディスカサントの方針がそろそろ

先日広告しておいたUTCP@駒場でのお仕事であるディスカッサントの方針がどうやら。ヴァージニア・ウルフにおける「エクリチュールと外傷」とでもいうべき問題に関する非常に高水準かつ極めて精密なラカン派による臨床的=文学的分析への反応として――「臨床…