最近の話題といえば

オバマの演説を聴いていてまず思ったのが、そこで使用されている単語の多くが「生きた英語」でない古臭い「受験英語」として日本の高校の教科書からあるいはその結果大学の入試問題から排除されたものだろうなあという印象で、もちろん米国大統領の就任演説だからそれなりの格調からしてブッキシュにもなるのだけれども、でもいまいった単語って普通に新聞やら雑誌やらニュース・キャスターの口の端にのぼるものでもあって、ということは米国の全国民にむけた大統領の演説もマスメディアの英語も「生きてない」ことになってしまい、ともかく英語教育の改革に熱心な人の発想はわからない。ある方がなんで英文科の大学院に行かなかったかというと、だってそうなると大学の英語の先生にしかなれないから、というのが理由であるのだが、こんな「英語教育」のなかで大学の英語の先生やっている徒労感ってかなりのものがある。しかしいくらなんでもこれは犯罪的な改悪であるという厳然たる事実がやはりいくらなんでもじわじわ浸透してきたのか、最近のNHKの英語関連の番組で文法の説明が復活したり、発音記号が使用されたりしているけれども。しかしこういった改革派に英文科は見事に潰されかけているのだろうね。そういえばさっきの妙な「日本小説」の盛り上がりと無関係ではないのかもしれないが日本文学科がちょっと持ち直している傾向もなくはないらしい。