国立に出没

M浦さん@国立から連絡があって米韓日(まるで軍事演習のようだ)のアメリカ学会の共催のセミナーがあって韓国から来る研究者が精神分析系なのでもしかしたら知り合いですか?というお尋ねだったのだが、その方が2年前のソウルの国際学会をオーガナイズし小生を招待してくれて、しかも大変なもてなしをしてもらった先生だっだので、お目にかかるのはそれ以来だから月曜日に昼過ぎから国立に出没する。事前にメールをしていたのだがかなり熱烈に再会に感動してもらう。いちおう彼女のペイパーを拝聴。『ロリータ』(彼女はこの小説の韓国語への翻訳者)についてのかなり精密なナラトロジー系の分析で、セミナー全体の趣旨に合うのか心配になってきて万が一話を振られたらセミナー全体のテーマとこの分析を強引に接続するための質問を用意していたが、国立の院生の方がその点きちんとディスカッサントとしてコメントする。その後のペイパーは政治や歴史系でちょっと難しいそうなのでM浦さんと会場で会ったN山さんと喫茶店でお茶をしながら四方山話とか。その後6時からの居酒屋での懇親会に参加。たまたま隣になったこれも韓国の研究者(ソウル大の英文学者)と精神分析脱構築の話を酒を飲みながら暫しするがやはりつらいのでもっと日常的な会話にシフトしたり、また件の韓国の先生とまたお話をしたり、まあこういう国際会議の後でありがちの懇親会的な英会話を2時間ほど。その後、M浦さんと院生お二人とバーで2次会。かなりディープな話ができて刺激的かつそのノリでM浦さんにあるお仕事をご依頼しご快諾。よかった。小生はラフロイグのダブルの水割りをガブガブ。かなり酩酊するものの11:30くらいに解散。小生は八王子経由でなつかしの横浜線で帰宅。最近子供が小学校に通うようになったので毎朝7時起きなのですぐに入浴し寝る。火曜の午前中は三田と池袋の予習を8:00から11:00くらいまで。その後電話でふたたび英会話で仕事がらみのことなど。三田で今日から読むWoolfの'The Cinema'精読するとレトリックがメチャ面白い。でもウルフって文章うまいね〜といまふたたび感嘆する。もしかしたらこの作家、小説よりもエッセイの文章で今後歴史に残ることになるかもしれない(小説よりも手紙の英語がいいMansfieldという作家もいたが、ウルフのあと読む予定のDorothy Richardsonの同じく映画についてのエッセイはたぶん英語がそれほど良くないのでその辺の比較もちょっとやってみよう)。三田の授業ではレトリックにともかく注意してテクストを読むことや脱構築的精読のイロハをひとしきり話した後で(脱構築⇔歴史主義という観念論への批判も実地にやったが)ウルフの文章の上手さについて具体的にレクチャーする。勢いで「こういうのを生きた英語って言うのですね。六本木あたりで大麻吸っているネイティヴのにーちゃんの英語なんか生きた英語じゃないっすよ」とか余計な一言も。池袋のド・マンについてに講義も気分良く。ただ受講生が少ないので、そろそろ引き際か。ちなみに三田でのテクストはこれ:

Gender in Modernism: New Geographies, Complex Intersections

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