やはり年末のまとめとか

2010年はリベラルな不誠実が破綻をきたした年だったので、来年からは冷酷な誠実さに徹したい・・・とか年末なのにわけのわからぬことを書いてしまったが、まあ、不誠実に余裕をかましているとそれが自然に悪意として伝わるという次第で・・・と、またわけのわからぬことになってしまった。

そんなか年末にいただいた本などについて:

新キーワード辞典

新キーワード辞典

たとえばこの辞典の項目である「美学」「資本主義」「経験」「個人」「リベラリズム」「唯物論」などという用語と無縁の(近代)英文学研究なんてありえないのだが、その不可能が可能であったがゆえにわが業界は「恐竜化」してういるわけでして、その意味で業界関係のイヴェントに参加している際の「寒さ」と教室における「熱さ」とのギャップはけっこう深刻だと痛感した1年でもありました(この辞典は吉祥寺の学部の講義などで即戦力を発揮しそうだ)。と同時にこのギャップの深刻さが解消=忘却されるのがあの「理論」と「文学」とかいうブルジョワ的=サロン的レトリックゆえなのでして、その「ジャルゴン」性が昨今のところ自己言及的な様相というか症状を呈しているみたいだ。

年末も思わぬ所用から地方にいったり私生活もいささか複雑化してきて、仕事を来年に持ち越してしまったのは猛反省である。私の場合は後期資本主義におけるプチブルルサンチマンを発揮しまくって、仕事、仕事と思いつめる1年に来年もなるのだろうなあ。

追記:そういえば来年1月3日から8日までロンドンでリサーチです。この間すいませんがメール環境にいません(はやくリサーチ用PCを購入しなくては)。朝から夕方まではBL、夕刻から晩まではラッセル・スクエアとかソウホーあたりのパブにいるでしょう。