吉祥寺で霧笛

午前中に家事全般をすませ昼過ぎに出勤。薬が残っているので目医者には明日行くことに。どうにも力が出ない感じなので昼飯はうな重の上で約3千円也の贅沢。研究室で個人研究費関連の事務処理、その後は図書委員関連の事務処理をしているといつのまにか試験監督の時間に。それが終わるとすでに夕刻。これから9時過ぎまで名古屋方面作戦の準備をする予定。しかし研究室の暖房の調子がおかしく5分おきに船の霧笛のような音を発する。横浜の自宅にいるとよく霧笛が聞こえるのでなんとなく吉祥寺でも霧笛が聞こえるのかなあ〜とか呆けたことを漠然と思っていたが、やはり故障なのだろう。研究棟1階の事務室に伝えて明日の朝一で業者に来てもらうことに。「吉祥寺で霧笛」などとほざいたが、そういえば井伏鱒二の『荻窪風土記』によると震災前の荻窪では真冬の空気が澄んだ晩など東京湾から霧笛が聞こえてきたそうだ。小生ここらあたりつまり武蔵野の産なのでこの本は耽読したものだ。中央線沿線は貧乏作家、大森辺りはプロレタリアート系、当然本郷界隈はエリート作家といった風の文壇的な棲み分けがあったそうだ、井伏によると。火曜と水曜はともに1時限から試験監督なので、今晩から2泊は吉祥寺に宿泊。業界で一番清廉潔白で艶聞度ゼロの小生ゆえにA部さんの主張する折角の不倫疑惑ではあるが、その期待には残念ながら答えることができない。

荻窪風土記 (新潮文庫)

荻窪風土記 (新潮文庫)