私生活で憤慨しているどころではない

昨晩は夕食後に採点を2時間ほど。寝ようとしたけれども例の「屈辱」でどうにも腹に据えかねる気分でムカムカしそうもいかずに夜中1キロくらい離れた妙蓮寺のコンビニまでバーボンの小瓶を買いにいき帰宅後それを一気に飲む。おかげで今朝は二日酔い気味。そんな時にもわが業界ではいくつも大切な「事件」が起きている。まずは英文学会の支部統合号の発行。M藤先輩をはじめとする編集委員の努力の賜物でもあり、若手の会以来の関係各位の努力の結果でもあり、故村山敏勝へ関東支部の号はM藤先輩の筆によって捧げられている。N井さんのブログですでに触れらているが国立方面の方々のご活躍が顕著。小生が尊敬する二人のイギリス文学研究者が密度と水準の高い論考を寄せている。田中祐介さんと近藤康裕さんの論文である。こういう仕事を拝読すると小生も負けていられないというがごとき青臭い気持ちになってくるのが有難い。と思っていると今朝のポストに『英語青年』(2009年3月号)が届く。紙媒体では最後の号である(はまぞうではまだのようだ)。K端先生の長尺のRW論がまずは目を引く。細部にまで神経の行き届いた繊細かつ力強い議論が展開されている。脱帽。またやはり小生が尊敬するA井さんによる『モダンの転回』の書評がある。もったいないほどの評価を頂戴し恐縮するが、こちらの意図を(それが十分に実現したか否かは別にして)鋭敏に理解していただいた上での評価となっており有難い。この方のロレンス論に舌を巻いたことがあるものだからその分うれしくもある:

転回するモダン イギリス戦間期の文化と文学

転回するモダン イギリス戦間期の文化と文学

D・H・ロレンスと批評理論―後期小説の再評価

D・H・ロレンスと批評理論―後期小説の再評価

追記1:academic writingの成績評価のために学生が送ってきたレポートを読んでいたら20人中3名ほどが、全文ワン・パラグラフで書いている。この半期科目の一番の眼目はparagraph structureの勉強だというのに・・・。だが英文科@吉祥寺の学生たちの英語、予想よりずっとよい。全文ワン・パラといえば以前に英文科@南大沢で卒論の副査をしたところ、卒論全文が改行なしというツワモノがいた。「君はジョイスプルーストかね」というお約束のつっこみをいれたことは言うまでもない。今年度の採点と成績付けすべて終わっているがコール英語だけはまだ最終的な微調整が少ない可能性で生じるかもしれないのでウェッブ入力を控えている。しかしこのウェッブ入力とても便利である。

追記1への追記:もし件の卒論が日本語で書かれていたらお約束のつっこみは「君は蓮實重彦かね」であることは言うまでもない。

追記1への追記への追記:あるいは上記の場合のつっこみとして「君は高橋和久かね」というのも当然アリである。

追記2:三田、池袋、吉祥寺の成績評価終了。今年度の業務の事実上の終了。4年生は全員無事卒業させたし、そのほかの点でもまあよく教師としてはやったのではないか。あとは2月の風物詩がもうひとつ残っているのだが。来年は教務および消耗することがいくつかあるので困ったものである。