平和で幸福な日々が・・・

ここしばらく家事と育児以外は東部戦線に専心していられる。要するに翻訳を毎日こつこつやっているだけの日々で、同業者ならばすぐに共鳴してもらえるはずだが、これはとても幸せな平和な時間であり、この職業を選んで良かったと思う瞬間のひとつでもある。切羽詰った原稿もとりあえずなく、少々骨の折れる本を日々読み進めていたり、同じく翻訳をしていられれば、たぶんさして誇張もないと思うけれども、他の娯楽や道楽はあまりいらないと思う(まあ酒は少々呑んじゃうけどね)。大学院の6年間は夏の半分は信州は上田の標高900米くらいのところにある長閑な農村に素人下宿をして、毎日こんな生活をしていたがまったく退屈しなかった。世間の人からは羨ましい職業であると時になじられるけれども、このような休みの労働の仕方についてよくご存知なのだろうかとか訝ることもなくはない。ということで註を除いた本文についてはナチス本部の屋上にあるハーケンクロイツがマジで見えてきた。明日未明あたりにわが軍の砲撃によって破壊することになるか。あ、その前にこの章の冒頭のエピグラフとしてじつに長々とショウペンハウアーからの引用があるのだが、その出典が英訳の或る選集からとなっていて、つまり日本語の全集ならばどこが出典なのか不明である。今週末あたり大学の図書館で調べなくては。いや三田の生協で購入している岩波のフロイト全集が溜まっている可能性もあるので三田に調べにいくか。いずれにしても市街戦は辛い。ナチス本部がすこし遠のいた感じ。

しかしこの平和な日々にも来年度の教務委員の仕事が暗雲のようにいささかその影を濃くしている。新学期初日の4月1日に英米文学科のプレイスメントテストを実施するにあたり、4人ほどの学生アルバイトを確保しなくてはいけない。通常は院生の方に依頼するのだが、小生指導の院生はいまのところいないので、他の先生にお願いしているがなかなか集まらない様子。次善の策として小生の学部のゼミの諸君にメールでお願いする。さてどうなるか。もちろん、このテストの実施責任者は小生ということになる。

そういえば、来月の13日にT山先生@青学が同僚のS司さんのオーガナイズで講演をなさりに吉祥寺にいらっしゃる。午後3時から10号館12階ホールということです。19世紀イギリス小説における外国人表象についてのお話のようです。小生もお邪魔しますが、ご関心の向きはぜひ。

追記1:3月に温泉にいこうとカミさんと約束していたのだが、互いの日程をすりあわせると狼@京都を失礼する可能性が大に。どうもすいません。有馬温泉と神戸に行くことになりそう(なんで有馬温泉なのかは不明)。

追記2:名古屋方面作戦でお世話になった方々に『モダンの転回』をお送りしようと思っているが、アマゾンからの納品が遅れてしまった。これを送るためにも金曜あたりに吉祥寺のオフィスに行こう。

追記3:shintak先生のお気に入りに入っている某神戸方面の先生のブログに秀逸な替え歌を発見。小生の作と言いたいとことだが、そうではない:

麻生内閣冬景色」

1、アメリカ発の 金融危機が 起きた時から

  政権維持は やぶの中

  期待された経済対策 何もできずに

  支持率だけが 落ちていく

  私はやめぬ 替われる人いない

  まんがオタク 漢字読めぬ 何が悪いか

  ああ 麻生内閣 冬景色


2、ごらんあれも二世議員 できが悪いと

  多くの人が指をさす

  思いつきで 補正予算 出してみたけど

  身内に けちを つけられる

  解散しない 私は つづけたい

  公明までが 政権ゆする やめろとばかりに

  ああ 麻生内閣 冬景色


  さよならしない 私はつづけたい

  やっとなった首相だもの やめてたまるか

  ああ 麻生内閣 冬景色