国立方面作戦となだ万の弁当

昨日は授業後の18:00から予定されていた新カリ関連の会議に前日に提出した数字の検討をしながら国立方面の準備という分裂症的な1日(そのため昼からのこれ関連の会合を完全に失念する・・・失礼しました)。国立方面の準備としてはいちおう次の本でJean-Michel Rabatéのちょっとイカした "Tradition and T.S.Eliot"を空き時間にせこく読む:

The Cambridge Companion to T. S. Eliot (Cambridge Companions to Literature)

The Cambridge Companion to T. S. Eliot (Cambridge Companions to Literature)

フロイト(もとい、エリオット)と「無意識」をめぐる同時代の言説(ハルトマン的)との実証的な影響関係(ラフォルグとグールモン経由)について勉強する。そういえばこの著者(ラバテ@ペンシルベニア)って10月の北米方面作戦で遭遇することになるはずの方だ。

ところで昨日の昼休みは吉祥寺の同窓会組織から頂戴した研究奨励費の説明会兼昼食会のため新装されたあの文字通り旧制高校風の本館の会議室でなんと「なだ万」!のお弁当を頂戴したりしていて、小学校から吉祥寺というようなA部前首相のようなaffluentな空気の一端に触れてしまい、横浜市立の冷房もない暑苦しい教室に通うわが子を不憫に思ったりしたが・・・ということでお昼休みはお勉強はできなかったですが、お弁当はおいしかったです。この資金で秋以降にBLでリサーチいたします(ウェイルズ方面作戦のために遠征する方々とは遭遇できそうにもなく残念)。

国立方面でのお話は「死の欲動」の抑圧こそが「戦争」であるというパラドクス(最近吉祥寺の紀要で活字化されたストレイチー論と同じモティーフ)が主題になるので、the ethics of failureということが大事なので、以前にid:shintakさんが紹介していた次の本を読みたいがちょっと時間が・・・:

The Rhetoric of Failure: Deconstruction of Skepticism, Reinvention of Modernism (Suny Series, the Margins of Literature)

The Rhetoric of Failure: Deconstruction of Skepticism, Reinvention of Modernism (Suny Series, the Margins of Literature)

追記:今日はレガッタで大学が休みなので朝から一気に国立方面作戦用の原稿をいちおう作ってみる。これまで発表した複数の議論をいろいろ並び替えてみてその間の媒介として新たな議論を加えて「モダニズム精神分析」についてこれまで自分が書いてきたものを通貫するような話にし、つまりは一種のイントロ的な集大成みたいなものにする予定だったのだが、それはそれとしてできたものの、そこにいろいろと新たなアイディアが沸いてくるのと同時にソウルや台北で読んだペーパやら最近同人誌に覚書風に苦し紛れに書いたエッセイとも関連してくるのでもあって、つまりずっと同じようなことしか考えていないということなのだろうか。明日から日曜までロレンス協会@名古屋工大なので今晩中にもっと推敲し、月曜にはN山さんに送信しなくてはならない。

追記2:あまりの疲労でここで触れなかったが、土曜日の三田での研究会でお話を伺った「男性同性愛」をめぐる発表がとても刺激的で勉強になったものだから(詳細はid:shintakさん、およびN井さんのブログを参照)その発表の方を中心に「近現代イギリスの「性」言説を再考する――性科学、心理学、精神分析、文学」みたいなワークショップを構想しだしちょっとばかり動き出す。どうやら実現できそうだ。あ、そうだY口さんにメールしなくちゃ。

追記3:吉祥寺での委員会的な多忙がこれから本当に洒落でなくなってきそうなのはとても困った。

追記4:そういえばこの国立のプロジェクトにある「トランスアトランティック」には関係ない話になるので少々後ろめたい気持ちも。でも精神分析に限っていえば「トランスアトランティック」というととてもよくない意味になると理解しているのですいません。そういえばフロイト博士は最大の顧客であるアメリカにビジネス的野心は大いにあったのだが、知的にはとても見下していたのは有名。そういえばそれ関連であるイギリス人の友人から次の本が面白いと推薦された:

The Interpretation of Murder: The Richard and Judy Bestseller

The Interpretation of Murder: The Richard and Judy Bestseller

冒頭の100ページくらいを一気読みしたけれどたしかにミステリーとしては上出来そうだけれども読了している暇はとてもない。しかし今年はどれくらいの多忙になるのだろう・・・。

追記5:国立方面の原稿とハンドアウトをN山さんに送信。最終微調整ヴァーションは月曜日に再送するが、N山さんが週末に読めるようという配慮。村山さんとしていた精神分析系読書会の再開のご相談もついでにメールで。夏休み中にでもできるか。

追記6:イギリス「性」言説シムポの想定パネラーの方々――N田さんとY口さん――ご快諾。これで「性科学」と「心理学」についてのエクスパートが一同に会するわけで、これってけっこうヤバくない?小生はジョウン・リビエールの"Womanliness as a Masquerade" あたりを精読するかな。来年1月くらいになるか。