手帳を見ると・・・

1月から2月の予定を手帳で見るとかなりのことになっている。風邪とかインフルエンザにかかると大変だ(といいながら風邪にここ数年かかっていないのは○○は風邪引かないの典型なのだろう・・・まあ頭も心も完全に壊れているが身体だけは大丈夫ということで)。丈夫に生んでくれたおふくろに感謝という決まり文句でも。

ロンドンでは充実。4,5,6,7日のたった4日間だったけれども頭は読解モードで全開になる。かつてのロンドン時代を思い出す。BLでBritish psychoanalysisにtext的にimmerseしてくる。幸せ!空いた時間にMehlmanを再読。情けないことにフランス語の引用箇所は持参した翻訳に頼る。マルクス論には改めて瞠目したが、ユゴー論はなんというか70年代の北米の(仏)文学研究にデリダの「エクリチュール」を導入したという歴史的な意義だけが今回は目につく。マルクス論との関係はもちろんあるけれども。しかし、このユゴー論、テマティスムを徹底していった果ての「荒唐無稽」ということでは、蓮実重彦の同時代の仕事との並行性なども思ったり。ならばいまや誰も読まなくなった(本当?)あの読解のアクチュアリティについていま改めて思いをいたすべきなのかもしれない(そういえばあの自己言及における自己韜晦は完全に同時代の読者を馬鹿にしていた感じであったからなあ・・・簡単に時代遅れなどと口にすることの危なさについては警戒が必要だと思う)。ついでに空き時間にSE(Standard Edition)でフロイトのメタ心理学的論文もかなり読めたが、この版でフロイトをロンドンで読むというのが小生の仕事の核と本来はなっていることにいまさらながら気づいたり。3月後半に今度は10日程度の滞在でまたリサーチに来ます。

ということでJulietのorganiseしたあのマーストリヒトの学会で読んだペイパーの論文化がここしばらくの主要な仕事である(in a few monthsとだけ言われているのでいきなりdead lineが来そうで怖い)。デリダマルクス論ははやくどうにかしなければ・・・。

今回はVirgin Atlanticのpremium economyを行きだけ利用するがBAよりは印象がよかった。リサーチ用のPC、O貫さんがMac Book Airを薦めるので同僚のH比野さんと相談したりして購入。常宿のHotel Russellは部屋だとネットにつながらず、public spaceだと有料でつながるようだから、BLに持ち込んで休みのときにCafeなどでメールの返事ということになるのだろう。

帰国翌日、研究室にてO田さんの本の書評(400字×3・5枚)を仕上げる。M藤先輩の本の書評は今週から来週にかけて。同時に「第一次大戦とイギリス女性作家」論集に書いた2本の章の校正といくつかのコラムの執筆も同時進行か。でも日曜日は同業者のみなさんと同様の肉体労働があるし、困ったものである。その直後にはイギリス文化史の原稿の最終仕上げ(ムアの図版、版権の問題がクリアになり掲載できることになってよかった。Sさん@小平方面にも大いに世話になる)。

というような仕事量とかつてのような酒量はもう両立しないので最近はいたっておとなしいのだが、今年最初のゼミの後でコア・メンバー的な学生が新年会をとおっしゃるので数名と吉祥寺で2軒。2軒目はカラオケ。このメンバーは4年生でもうすぐ卒業ということで感傷的になっている向きも。小生が中森明菜『スローモーション』をいつものように歌うと、ある学生がしみじみと「これ聴くとゼミ飲みという感じがするんだよね〜」とおっしゃる。この方とも吉祥寺におけるカラオケ的な戦友である。これには小生もいささかの感慨が。そういえば南大沢時代のカラオケ的な戦友である某ドライデン&備忘録的な方(といっても業界的には自明な方だが)が、小生が当時必ず歌っていた荒井由実『あの日に帰りたい』をある晩に歌唱していると、やはりしみじみと「これ聴くと南大沢って感じがするなあ〜」とおっしゃっていたっけ。

ゼミといえば来年度の志願者は18名。うぬぼれていた数字を下回る。H比野ゼミに負ける(ちょっとばかり嫉妬)。

追記:ちなみにケイタイをもうすぐiPhoneに代える予定。IT白痴の汚名を払拭できるか。別のスマート・フォンのほうがよいのか。ちょっと迷う。