歴人@国立

日曜日は同僚のイギリス女性史の専門家である竹内敬子先生がご発表なので久しぶりに歴人@国立へ。余震がどうなるかわからない中で帰宅難民も覚悟といえば大袈裟か。もし月曜なら延期という可能性も高かったろう。歴史家として70年代以降のジェンダー研究を整理するというお話で、英文学研究者としてこの分野を怠慢ながらフォロウしてきた立場としては、いろいろ共通性と違いがわかり刺激を受ける。印象としてはやはりクイア的な視点は比較的に希薄な気がしたが、竹内先生が労働者階級が主たる専門で、工場法のめぐるお仕事で知られる方ということも関係があるのか。

会場では小生のお隣にお座りのイギリス史の泰斗でいらっしゃる見市先生が意図的に「保守反動」のお立場からprovocativeなコメントをあえてなさり、小生なども歴史家の集団の中で、生意気にも多くを発言しドツボに(10月なにか話せ、という展開に・・・)。しかし議論は大いに活性化されていたなあ。

懇親会では見市先生とまたいろいろ話す。戦後知識人論みたいな話で福田恒存の偉さについて、また「日本の右翼思想」研究の片山杜秀さんのユニークさについてとか、とても有意義が酒席となった。

またRW論を最近上梓された高山智樹さん、目白の佐藤和哉さんともゆっくりお話ができて楽しかった。

どうも最近大規模学会の運営ばかりしてきて疲弊してきたので、やはり小規模研究会の良さが身に沁みてきた感じも。とくに難解なテクストをどんどん読むような読書会系を中心にしていきたいという気にも。

What is Gender History? (What is History?)

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レイモンド・ウィリアムズ: 希望への手がかり

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近代日本の右翼思想 (講談社選書メチエ)

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