人心の荒廃

未曾有の災害を契機に紋切り型として生産されるだろうことが十分に予想できる「日本人」の「人心の荒廃」云々という言説についていえば、そういった言説を始終垂れ流しがちな連中――都知事とか新聞記者など――の精神こそが甚だしく倫理的に荒廃していることがはっきりとしてきた気がする。

「日本人」論それ自体がうんざりである。

友人の一人はなるべくテレビを観ないようにしているそうだが、それがいいかもしれない。やはりどうしても胸がつぶれる思いになって鬱になるから。