MacBook 目覚める

昨日も9:30からBL。Karl Abrahamのいささか長尺の論文(1922)を午前中は読む。フロイトのかなり忠実な弟子なのでフロイトの理論の律儀なeloborationといった感じのものだが、それゆえにこの時期のfemale sexualityというときにはしばしば参照される。今回のプロジェクトはBritish psychoanalysisにおけるthe mother-daughter relationship (the MD relationshipと略されることもあり)をinterwar upper-middle class femininityという文脈で歴史化しかつその理論的な意義を探るという感じなので、このアンソロジーをまずは熟読玩味し、その後はKlein, Riviere, Jones, Abraham, Horneyらの著作を読み、最終的にはKlein, Riviereを中心に未刊行のテクストのarchivesまで突き進まなければならない(ああ道は遠い)。この時期ロンドンは精神分析のメッカになりつつあり、彼らの論文はほとんどリアルタイムでInternatinal Journal of Psycho-Analysisに英訳が載る(ドイツ語のテクストは)ので、すべて英語で読んでも You don't have to feel guilty as a scholarである。前回のロンドンのプロジェクトはまずは北米の英米文学系の老舗雑誌に論文が掲載され、かつ単著という形に(10年もかかって)なったので、まあいちおうはfruitfulということにしておく(これを半分の5年でやれればオレも1人前なのだが、なにせ生来怠惰で...)。いちばんいやだったのは、よくある日本人英文学者の在外のありがちな、ただ1年いたけれどもなんの業績にもならないという傾向だったのだけれども、今回はどうなるか。基本的にはexcessively psychologising/psychologised London in the 1920sというテーマで本が出せれば(日本語になるのだろうけれども)というのが目標なのだけれども。その意味でフロイト精神分析のなかでいちばん取り扱い注意のfamele sexualityという問題を避けて通れないというかあえて火中の栗を拾うというか、そんな感じになるし、最終的にはBritish psychoanalysis as the missing link between Freud and Lacanというテーマに結びつくことになるのだけれども。その意味でつぎの本も近いうちに:

On Freud's Femininity (Contemporary Freud: Turning Points and Critical Issues)

On Freud's Femininity (Contemporary Freud: Turning Points and Critical Issues)

さて標題の件だが、自宅に帰ってやはり気になるのでMacBook Proをいじりだし、まずは電源をいれて、音がしだしたのでshiftを押し続けるとキーボードの下が光ってきて、画面は真っ黒のままだがスリープ状態を脱したみたいなので、パスワードを入力したり、ふたを開け閉めしたりしていたら、急に目覚めてくれたという次第(なんと原始的な描写だろうか)。よかった。いまはBLでMacBook Proの方で仕事をしている。うれしくなりほっとしたので一杯やりたくなり(悪い癖だ)目の前のパブに行こうかと思ったけれども、目覚めたMacに感謝したいので自宅フラットで飲みながら「ありがとう」と言う。この間に知人のMac userの方々に大変お世話になる。ありがとうございました。きっと前回ふたをあけたときちょっと目覚めるのが遅いのでなにを血迷ったのかpower switchを押したらしいのが原因のような気もする。

ソウル遠征の準備も来週の月曜のSonuさんのセミナーが終わってから始めないと。受け入れ手のJamieさんとメールのやり取りが続く。一時帰国をしてHaneda→Gimpo Airportというflightになり、その後はGimpoからDuksung Women's Universityに行くことになるが、前回のソウル遠征のときもそうだったがハングルが読めないのでちょっと大変そうだ。韓国は思いのほかローマ字標記がすくない。ハングルだらけの世界っておおげさにいえばシニフィアンの物質性の露出というかどこかtraumaticな体験である。なのでJamieさんの懇切丁寧な説明は助かる(M藤先輩のメールだとJamieさんとても美人だそうである)。メールで思わず I wish I could read hangeul (I confess that I am a great fan of Choi Ji Woo) とか書いたたのできっと軽蔑されたかもしれない。

こちらで偶然ウルフ協会のお二人とcome acrossする。WaterstonesとかSenate Houseとかでだけれども、ロンドン大学界隈は狭いなあ、やはり。お二人ともこちらでPhDをそろそろ終えるそうである。偉いなあ。週末に食事ということなので、こちらに長い彼女らにいろいろと美味しいところを聞いておこう。