天気はまた逆戻り

月曜のロンドンは相変わらず曇りで気温も下がっている。今年はやはり異常気象なのだろう。今日はoffice使用日だが、調べものがあって朝からBL(月曜はなぜかreading roomは10:00に開く)。だが所用でちょっと外に出ると陽が急に差してきて、たまたま歩いていたGordon Squareの緑がうそのようにきれいに輝く(これはロンドンにいる醍醐味だなあ)。だがそれもほんの数分のことなのだが、それゆえに印象に深く残る。きれいだった。

朝から本来のプロジェクトに戻り、Alix/James Strachey書簡の活字化されてもの(1924−5)を再読。Alixが1920年にFreudの分析を受けていたときにmelancholiaという診断を受けていて、1924年からAbrahamの分析をベルリンで受けるようになった理由の一端がAbrahamがこのmelancholiaの先駆的な研究をしていたからという程度の事実を失念していることに気がつく。最重要のテクストの最重要の事実を忘れるなんて、やはり再読するものだ。そんなこんなで1924−25年のFreud/Abrahamの書簡を読まなくてはならない(すべてネットで読める)。

昨日は仕事をしないはずだがいろいろとネットでリサーチしていると同時期の20年代のベルリンにおける精神分析に関する文化史の本(2011年出版)が、イギリスにおけるクライン受容については小生の2006年出版の論文を参照せよ、みたいな注をつけている。言及されたうれしさよりも、やはりこのテーマについてはやはり研究が進んでいないことがわかりなんとなく安堵。かなり律儀に二次文献を挙げている本なのでなおさら。ちなみにこの本:

Berlin Psychoanalytic: Psychoanalysis and Culture in Weimar Republic Germany and Beyond (Weimer and Now: German Cultural Criticism)

Berlin Psychoanalytic: Psychoanalysis and Culture in Weimar Republic Germany and Beyond (Weimer and Now: German Cultural Criticism)