midnight party at Flat 99 Foundling Court

昨日は14:00からSonuさんの指導しているPhDの方々のpapers。メールでBiogrpahical meetingとあったのでなにかと思えば、7月にモントリオールである学会でBiography and Psychologyというsessionがあるそうで、その予行演習であった(最初にみんなでa Canadian professorの物まねとかしているのでなにかと思っていた)。

最初にMataiが19世紀フランスのCatholic mystcism and psychological disoderというテーマで或る症例の伝記的分析。ChantalはBinswangerの伝記的記述におけるmyth-makingないしlegend-makingといった話。つぎにSonuさんみずからがmodern psychologyにおけるJungのsingularなtherapeutic efficacyをさまざまな図像をつかって論じる。DeeはJames Stracheyの伝記を書くことを前提にし、その作業に固有の困難について。Sarahは特にbehaviour therapyにおける幼児期の記憶の物語化というアプローチが潜在的に抱えている一種の暴力性(精神分析批判を含意)という議論。最後にCorinaが1931年当時のイタリアのcriminology(offenderを心理学的に分類するcriminal lawがテクスト)に関する詳細な分析。

このDeeさんが件のJames Stracheyの方であった。彼女の話が終わると司会のSonuさんが小生を指名するのでいくつか質問とかコメントをする。まずは1945年のJamesからJonesへの未刊行の書簡があってそこでJamesは1910年代のCambridgeを回想し自分とFreudの出会いについて語っていて、話の眼目としてはcontenporary abnormal psychologyとFreudian psychoanalysisとの差異に魅了されたということだから、自身のqueerなsexualityをまさにpsycho-gpaphicalに記述ないしはself-fashoning/re-creatingするためのdiscourseとしてFreudian psychoanalysisがあったのではないか。つぎにJamesがthe politics of psychoanalytic circleからkeep himself aloofし、もっぱらtranslationに専念したsiginificanceについてどう思うか、みたいな質問。さすがかなりアーカイヴを読み込んでいるので、こちらの質問がさらに洗練されるようなお答え。それ以外にも畑違いな話にも武者修行のつもりで質問をしたり。このグループ、UCLのPsychoanalysis Unitにおけるthe Centre for the History of Psychological Disciplineの院生さんということになるが、それぞれの論考も面白く、議論も活発である。

かくして14:00から19:00までの長丁場のあとはSonuさん提案のpicnic。やはり急にさわやかな初夏になったLondonということでRussell Squareの芝生に座りながらwine and cheeseなどなど。SonuさんとSarahとChantalが小生御用達のWaitroseで買い出しをしている間に芝生で座りながらDeeさんとしばしJames & Alix Strachey談義。お互いに知識の交換であるが、長いリサーチをしている彼女なので元手がかかった話をきけるし、小生のテーマもなかなか意味があることを認識できてよかった。これからもメールで情報交換することになるだろう。やはりこういうpicnicの最初はsparklingで始めるにしくはなくSonuさんはこれまた小生御用達のNew Zealandのやつを数本買ってくる。そのあとはroseそしてredへ。ともかくワインも日本風に言えばおつまみもたくさん買ってきたので、小生おもわずwhat a happy extravagance! とか言ったらnativeのSarahからなかなか良い表現だと言われる。このSarahさん、アクセントがきれいなのでその旨申し上げると、私は出た学校のゆえに以前はposhなRPであったが、今ではロンドンでいろんなアクセントに出会いよくもわるくもそのアクセントを失っていて、だからたとえばこのグラスを [gla:s] とは発音しないとおっしゃていた。そんなこんなで22:00くらいまで日没後のpleasingなRussell Squareで宴となったが、その時間になると法律で追い出される。みんな盛り上がっているのでこれからどうしようかみたいな話になったので、小生のflatBrunswick Centreと近いから来たらどうかと提案したら、そうしようということになる。

小生のflatをご覧になりみなさん感心して自分のそれと比べてさぞかし家賃は高いのだろうみたいな空気になったので、やたら金持ちと思われたくないので、I'm a very good scholar, hence a very generous grant from my universityとか言ってその場をしのぐ。そんなそんなで午前の1:30くらいまで。話をしてみると少々アクセントがあるけれどもnativeと思ったいたMataiがルーマニアから来たこととか(Corinaも同郷)、Chantalはイタリア人ということがわかる。Chantalはイタリアの一番北の地方出身というので「パゾリーニは知っているか?」と尋ねたら「当たり前でしょう、隣の村よ」みたいな答えが返ってきて、しばしパゾリーニ談義に。彼女、痩身で長い髪の美女で、小生の身近かなある方の面影があり「お!」とか思う。残念ながらDeeは用事があるのでpicnicの途中で帰宅。ロンドンは夜間バスがあるのでこんな時間まで宴が可能。しかしこれは大学の近くの便利なところに下宿しているやつのマンションがしばしば宴会の場所になる展開のようで、まあそれもよかろうということで。今度はSonuさんのHampsteadのflatでという話も。宴のときに、biography and psychologyというテーマはなかなか面白い、なぜならば世紀転換期にbiographyがsubjetificationしたことをpsycho-graphyと言ったりするのだから、there is a very close kinship between them みたいなことを話したら、Sonuさんが、そういえばあんたのこのまえのwork in progressの話はこのテーマに合うのでモントリオールに参加してみるかみたいな話にもなる。リサーチの途中で気が引けるが、もしかしたら行くかもしれない。

そういう次第で今日は怠惰に9:00過ぎに起床。みなさん気をつかってグラスなどはキッチンまで持ってきてくれているのだが洗いもの多数。また食べ残しも多数。ということで、洗い物、ゴミ出し、また少々食べこぼしもあるので、午前中はフラットの掃除につかう。リヴィングのカーペットも掃除機をかける。しかしこまった事態が。フラットのthe front door、開けるのがなかなかできなく固くなってきていたのだが、今朝ゴミ出しに開けようとしても頑として開かない。ドアを引っ張る取っ手がもげたりする。これでは閉じ込められると一瞬絶望したが、もうひとつの取っ手でどうにか開ける。さっそくBobとGeorginaに修理してもらうようメールをする。