なんかつかれました

昨日はofficeでlittle Hansの残りをpepで。KleinとAlixがひそひそ話みたいにProfessorのこの分析を「中途半端だよねえ」みたいなことをベルリンで言っているのだが、その理由が見えてくる。つまりHansの特に父親とのamvibalenceに関してかなり明白にoral/anal sadismの表象があるのに、それに触れながらもフロイトはその分析を途中で断念している。この表象はAlixのあの症例分析(じつはFreudによる)における夢の表象でcrucialなそれである。なんかつながってきたなあ。ちなみにFreudがこのcase historyでこう言っている:"This, by the way, is another good reminder of the fact that what emerges from the unconscious is to be understood in the light not of what goes before but what comes after"。ちなみにAbrahamはAlixの分析を始めた直後に、Professorの分析の痕跡がきれいに消えていることを、そして自分への転移がすぐに始まっていることを報告している。このFreudの陳述は、そんな意味でとてもpredictiveだと思う。Montreal paperの結語に使えるかも。

その後昨日は18:00からDeeが教えてくれたBirkbeckでのseminarに:

http://www.bbk.ac.uk/psychosocial/about-us/events/master-classes

まあMA用なのでベルリン時代のKleinについての歴史的、臨床的な基本的な話。だが人気があって有名な分析家のようで、教室は満員。結構基本的な話でもメモをとっている人がいる。聴衆はMAという感じでない常連もいるようだ。organiserも臨床系の人のようで、そのようなdiscussionをexpectしている感じ。Ronはかなり高齢でゆっくり話し、まるでtransferenceを避けるかのような(ある種の分析家にあるような)話し振り。材料をちょっと出してそこから議論を喚起するというような感じか。2時間の半分はdiscussion。ある子供の臨床例があってそれへ質問が集中するが、質問はhardly interest Ronという様子。しばらく様子を見ていたが、KleinがAlixにベルリンで言い放ったように小生もI am never shyなので、こういう場合は武者修行のつもりで必ず質問をすることにしているので、話がmother-daughter relationshipになった際にその関連でということで質問を敢行。Alix's attachement to Abraham as an analyst and her subsequent preoccupation with Klein as a meta-psychological theoristを考える上でのanal sadismとかmelancholic introjection of objectsの意味合いについて、またそれと関連するKleinin object-relatioshipに先行するAbrahamの理論的な意味合いについてどう考えるか、みたいな質問。そうするとRonはYour question interests me because...という展開になって、彼の書いた論文に触れながらAbrahamの重要性についてとても熱心なお答え。すこし長くなるのでorganiserが途中でもとの議論に戻してしまったが、まあ小生の関心の所在がmake senseしていることが確認できてよかったという展開。seminarの後でRonのところに人が集まってきて質問攻めみたいな展開。Deeも質問をするのを待っている。この展開だとこの後はpubに行ってみたいな展開になるのだろうが、雨が降っているし、空腹だし、半日little Hansを読んでいたらとても疲れてしまったので、Deeとは来週どこかで会って話そうね、ということで小生は退散。10年前のロンドンなら、このまま付き合ってかなり図々しく話をしてきただろう(歳はとりたくない)。じつはこの本が重要なことを再確認:

Melanie Klein in Berlin: Her First Psychoanalyses of Children (The New Library of Psychoanalysis)

Melanie Klein in Berlin: Her First Psychoanalyses of Children (The New Library of Psychoanalysis)

一時帰国中に吉祥寺の研究室によってロンドンで使う本を何冊か取りに行ったのだが、この本を忘れてしまった。しかたなくamazon UKで購入する。

今日もofficeで仕事。つぎの本で歴史的な事実の確認を:

Freud's Wizard: Ernest Jones and the Transformation of Psychoanalysis

Freud's Wizard: Ernest Jones and the Transformation of Psychoanalysis

直接projectに関係ないが、Jonesが精神分析を世間とか医学会とかで擁護しようと奮闘しているという文脈でこんなちょっと笑える事実が:"One of his main opponents was Lord Alfred Douglas, former lover of Oscar Wilde, now head of the Catholic Purity League, who wanted to uproot psychoanalysis from Britain'。まあ単なるバカがあのスキャンダルで神経症になったという(もともとそうなのだろうけれど)一番低次元のレヴェルでの精神分析的事例ですね。

そういえば今日トイレでDavidに会ったので、Alix/Jamesの往復書簡でAlthough they wrote to each other almost every day because they were separated then ... Alix hardly mentioned the content of her analysis by Abraham ... so I wonder to what extent this is usual when people are being analysedみたいなちょっとバカみたいな質問をしてみたら、結論はI simply don't knowということだがいろんな事例を出してくれて分析の複雑怪奇について話をしてくれる。なるほど。

officeはUCLの飛び地みたいなところにあるせいか、eduroamというUCLのnetworkにつながりが悪い。しかたないのでofficeのPCでメールのチェックなど。返事を急ぐ際は英語で書くしかない。

いま久しぶりに日本関連の情報をチェックした。例の「総選挙」だが、大島の1位という順当な結果に安堵しながらも、2位を確信していた柏木の3位という事実にしばし愕然とする。なんで渡辺が2位なんだ。ふにゃふにゃ系はきらいだ。